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こんにちは、ゆうきです!
今回は2005年に出版された「食品の裏側:みんな大好きな食品添加物」について記事にしていこうとおもいます。
普段の買い物で見た目は同じ食べ物なのになぜ、安い商品と高い商品があるのか疑問に思ったことはありませんか?
なぜコーヒーシロップはタダで使い放題なのか?
この本には多くの食品に使用されている食品添加物の公表されていない裏側について書かれています。
実際、かなり衝撃的です。
この本を読むと毎日の食事のあり方ががらっと変わってしまうかもしれません。
本のボリュームはそれほど多くなく、専門用語等も使用されていないのでスムーズに読むことができます。
・食品添加物について気になっている
・普段の食事がどのような物からできているのか気になる
・なぜ安い食べ物と高い食べ物があるのか疑問に思っている
こんなことを疑問に思っている方の悩みの参考になると嬉しいです。
本書(食品の裏側)とは
- 著者 : 安倍 司
- 題名 : 食品の裏側 みんな大好きな食品添加物
- 出版社 : 東洋経済新報社
- 初版 : 2005年
- 概要 : 食品添加物の元トップセールスマンが語る食品製造の裏舞台。廃棄寸前のクズ肉も30種類の添加物でミートボールに甦る。コーヒーフレッシュは水と油と添加物。元添加物トップセールスマンが明かす加工現場の舞台裏。知れば怖くて食べられない。
著者 “安倍 司”とは
1951年、福岡県福岡市の農家生まれ。
山口大学文理学部化学科卒業後、総合商社食品課に勤務。
食品および添加物に関わる仕事に従事し、ある一件をきっかけに退職します。
退職後は加工食品の開発や海外(中国、アメリカ、東南アジア地域)においての食品の開発輸入に携わり、現在、無添加食品の開発や伝統食品の復興、有機農産物の販売促進に取り組んでいる方です。
本書の要点

この本をの要点は以下の通りです。
この中からいくつか深掘りしていこうと思います。
- 著者は「食品添加物の神様」と呼ばれるほど食品添加物の扱いに長けていた
- 産業廃棄物寸前の「端肉」から生まれるミートボール
- 100kgの豚肉から130kgのハムができる秘密
- 食卓の調味料(醤油、みりん等)が偽物にすり替わっている
- 塩分半減しても美味しいわけ
- 原材料名の裏側で起きている情報操作
- カット野菜がずっと綺麗なわけ
- 同じ商品で高いものと安いものが何故あるのか
- 食品添加物によって子供の舌が破壊されている
著者は元々「食品添加物の神様」
この本の著者「安倍 司」さんは元々食品添加物の営業マンとして働いていました。
さまざまな添加物を駆使し、安くて美味しいヒット商品の生みの親として活躍しているうちに「食品添加物の神様」と呼ばれるほどになっていたそうです。
著者の人生を変えたミートボール
そんな中、あるメーカーから相談が来ます。
「端肉」を安く大量に仕入れたためこれをどうにか販売できないか?
と言う相談です。
このままではミンチにもならないし、味もない。しかしとにかく「牛肉」であることには間違いない。しかも安い。
この「端肉」で何か作れないか、と私に相談がきたのです。
元の状態では形はドロドロ。水っぽいし、味もなく、とても食べられるシロモノではありません。
「食品の裏側ーみんな大好きな食品添加物」p37

食べられるシロモノではないものを食べられるようにしてしまうのがプロの仕事なんですね、、、
まず、安い廃鶏のミンチ肉を加え、さらに増量し、ソフト感を出すために「組織状大豆タンパク」と言うものを加えます。これは「人造肉」ともいって、今でも安いハンバーグなどには必ず使われています。
これでなんとかベースはできました。しかしこのままでは味がありませんから、「ビーフエキス」「化学調味料」などを大量に使用して味をつけます。
歯ざわりを滑らかにするために、「ラード」や「加工でんぷん」も投入。
さらに「粘着剤」「乳化剤」も入れます。
機械で大量生産しますから、作業性をよくするためです。
これに色をよくするために「着色料」、保存性をよくするために「保存料」「pH調整剤」、色あせを防ぐために「酸化防止剤」も使用。
これでミートボール本体ができました。
「食品の裏側」ーみんな大好きな食品添加物p38
ここまでで、ものすごい数の食品添加物を使用してようやく「端肉」からミートボールの肉が完成。

聞いてるだけでちょっと元々のイメージとかけ離れていく、、
ですがここで終わりではありません。
さらにここからソースの製法が紹介されています。
もうゾッとしてしまいます。
ですが本当に恐ろしいのはこのミートボールが飛ぶように売れたとのこと。産業廃棄物寸前の「端肉」が食品添加物を使用することで多くの人が喜んで食卓に並ぶと言う驚愕の真実が食品添加物の「闇」を表現しています。
著者の家族での食卓にこのミートボールが並び、子供が喜んで食べようとするのを慌てて食べるのを阻止しました。その時に「自分や家族が食べられない食品を作ってていいのだろうか」と自問自答し、食品添加物のトップセールスマンの座を捨てて翌日に退職したそうです。
「端肉」からできるミートボールの衝撃ですが、他にも100kgも豚肉から130kgのハムを作る過程も衝撃です。
原材料名の裏側で起きている情報操作

原材料名を見れば何が使用されているか分かる。そう思っていませんか?
実は原材料名で表示されている添加物は用途が同じものはまとめて記載する事ができると言うのです。
例えば食品の変質・変色を防ぐ「pH調整剤」。
これは、ひとつの物質名ではありません。「クエン酸ナトリウム」「酢酸ナトリウム」「フマル酸ナトリウム」「ポリリン酸ナトリウム」といった添加物の「集合体」なのです。4〜5種類は使われているのが普通です。それぐらい入れないと、pHの調整効果が出ないのです。
化学記号のカタカナが4〜5種類もずらずら並んでいたのでは「添加物を大量に使っている」と悪印象を持たれてしまいますが、一括表示なら「pH調整剤」とだけ書けばいい。少なく見せかけられます。
「食品の裏側」ーみんな大好きな食品添加物p112
原材料名を見たときに「添加物は3種類か」と思っても実際は12〜15種類程度は最低でも使用していると言うことです。
「pH調整剤」の他にも「これは乳化剤でまとめられる。」「これはあと2種類追加すれば酸味料として記載できる。」などと見た目をよくするためにいかに原材料名表示における添加物の記載を消すか。そこに企業努力が注がれていると著者は指摘しています。
キャリーオーバー
中にはキャリーオーバーと言って原材料名表示が免除されているものもあるといいます。
例えばラーメンのスープの原材料名の中に「醤油」と記載されていてもその醤油がどのような原材料でできているかは記載する必要がないのです。加工している商品ほど添加物の使用されている数が多くなるのは間違い無いですね。
まとめ

今回紹介したもの以外にも様々なゾッとするエピソードが盛りだくさんあり、食品添加物は便利な面も大きいがその分リスキーなものなんだなと感じました。
なんたって食品添加物を使用して作った食べ物を作った本人達が自分が作った添加物まみれのものは食べないと宣言してると言うのです。
この本を読んで私自身とても勉強になりました。特に安いものには安い理由があり高いものには高い理由が存在する。という事が1番の学びです。
今後の人生において健康に過ごすために改めて自分が口にするものは自分できちんと選んでいこうと思います。
ボリューム的にもそれほど難しくなく、専門用語等もありませんのでとても読みやすい一冊となっています。
是非読んでみてください。